A. 薬を塗った後、ベトベトするのが嫌だな・・・と感じている患者さんも多いのではないでしょうか。

フェイスパックをする時って、美容成分をしっかり浸透させている時間だから苦痛なく待てますよね？
ぬり薬を待つ時間も、「ベトベトする時間」ではなく、「薬の成分がしっかり効いている時間」と考えてみてはどうでしょうか。

また、お薬が乾くまで裸で待たなくても、ぬった後に肌着を着れば、薬がどこかについてしまう心配もありません。

A. TARC（ターク）検査は、アトピー性皮膚炎による炎症の状態を判断するための血液検査です。

TARCは血液中に含まれるたんぱく質の一種で、アレルギーによる炎症が強い時に血液中に増えます。
目で見た印象は個人の感覚で異なるため、こういった客観的な数値を用いると、実際の炎症の状態を判断しやすくなります。
また、TARCは皮膚の表面に現れてない炎症に気づくことにもつながります。

A. POEMは患者さんが自分でチェックすることができるアトピー性皮膚炎の症状の重症度の評価スコアです。

このホームページにもPOEMでセルフチェックできる機能がありますので、よかったら使ってみてください。
セルフチェックした結果を画像としてプリントアウトしたり、携帯などに保存することができます。

A. アトピーもニキビも顔にできて困る皮膚の炎症です。
しかし、ニキビの治療の薬はとても強いので、アトピーの症状を悪化させてしまう可能性があるため、アトピーの湿疹部分には塗らないようにしましょう。
ニキビにはニキビの薬、アトピーにはアトピーの薬を塗って、それぞれ使いわけます。

また、治療する順番としては、まず、アトピーを治してから、よくなったらニキビの治療をします。

監修 大塚篤司、堀向健太：図解　最新医学で治すアトピー　専門医が教える、成人から乳児までのケア、株）河出書房新社：P70、2021年

A. アトピーの患者さんで、金属アレルギーもある場合、金属系の物への接触は、湿疹を悪化させる要因となるので接触を避けた方がいいのですが、ここで見落としガチなのが、食べ物に含まれる金属です。

アクセサリーなどの目で見て金属とわかるものは皆さん避けるのですが、実はチョコレートやココアにもNi（ニッケル）という金属が含まれています。特に、近年、スーパーなどで見かけるようになったハイカカオチョコレートはカカオ濃度が高い分、ニッケルの量も多くなります。

そのため、金属アレルギーを持つ人がカカオ70%などのハイカカオチョコレートを食べると、ニッケルの量も多いため、金属アレルギーの症状が悪化することもあります。

チョコレート以外にもココアやコーヒーにもニッケルが含まれているため、食べ物から摂取する金属にも注意する必要があります。

監修 大塚篤司、堀向健太：図解　最新医学で治すアトピー　専門医が教える、成人から乳児までのケア、株）河出書房新社：P80、2021年